トレーラーハウスを牽引してみた感想
誰が何言ってんねん(# ゚Д゚)とならないように運転歴からご紹介させていただきます。
フルワイド大型幅2.5mのトラックの業務使用経験あり、12m×2.5mフルサイズ4軸競走馬輸送バス個人所有業務経験あり、ホース(馬)トレーラー個人所有業務経験あり、大型免許、けん引免許、大型特殊、大型二種免許保有者です。
結論から言うと、このサイズ(というより重量)のトレーラーの運転はかなりストレスです。
事故するんじゃないか?、オーバーヒートしないか?、連結部が外れないか?、スネーキングするなど、様々なところに注意を払って運転しなければいけないので、このトレーラーの移動をすることはプロに任せた方が安いし、安心であるというのが率直な感想です。
ヘッド車(牽引車)を所有して、トレーラーを牽引するというのは憧れることではありますが、実際にはそう簡単な事ではありませんでした。
今回のシャーシは分類上O2(オーツー)トレーラーと呼称され、シャーシと積載物の合計で3500㎏以下の制限を受けます。
よく港付近で見かける海上コンテナトレーラーは、総重量が30tを超えるものもあり、O3やO4と呼ばれるシャーシです。
O3以上の総重量3.5tを超えるものはエアブレーキの装着が必須となっています。
国道でよく見かけるトレーラーヘッドとトレーラーシャーシであれば、20t超のコンテナを運べますが、それに適合しない場合は、シャーシと積載物の合計が3.5tですよという事です。
で、こちらも結論から言うと、O3以上のシャーシの方が格段に安全なのは間違いありません。但しヘッド車両が限定されてしまうという理由でO2タイプのシャーシが普及しているのだと思います。
いっそのことトレーラーじゃなくて、トラックの荷台に乗せてしまう方が走行に関しては安全で、トラックも総重量8t未満で8mほどの中型トラックで運搬することが出来ますので、2007年以前に免許を取得されている方は、普通免許で運転することが出来ます。けん引免許すら必要ないわけです。
話が逸れましたのでトレーラーに戻します。トラベルトレーラーのけん引に適した車両を選定したところ、北米TOYOTAのTHUNDRAという結論に至りました。
THUNDRA(以後タンドラと記載)は、モデルや年式によって違いますが、標準で被牽引車重量10400ポンドの牽引能力と2インチ牽引レシーバーを備えており、電磁ブレーキをソケットオンで装着でき、ヒッチレシーバーへの1040ポンドの垂直荷重を公称しています。すでにヒッチメンバーが付いており電磁ブレーキの配線までしている状態ですので、全部ポン付けで対応できますが、電気のカプラー部分のみアメリカ仕様から日本仕様に変更をしています。
被牽引車両の総重量の最大値が4717㎏で垂直荷重(ヒッチボールにかかる垂直荷重)は471㎏という事になります。
タンドラとキャンピングトレーラー
シャーシとコンテナは別々の場所で購入しました。先にシャーシを引き取りに行って、後日コンテナを引き取りに行くという流れでした。
シャーシだけならスネーキング(Sway)はせずにストレスなく運転出来ました。コンテナ屋さんに依頼していたコンテナを引き取りに行って、コンテナを載せたら時速60㎞でもスネーキングしだして、コンテナはカラなのになんでだ??と思い高速に乗るのを諦めて、怖かったので下道で帰ってきました。
横風や轍ですぐにフラフラしてしまい、帰ってきてから原因を調べたら、スネーキングの原因は、積載重量の超過、横風、轍、積載重量バランス(後ろ荷重はダメ)、第5輪積載重量の配分差異という事でした。
積載重量の超過はしていませんが、コンテナとシャーシで3t近くの重量になります。
画像をよく見てみると確かに後ろ荷重になっているように見えます。
しかしそのように見えるとか感じるでは解決になりませんので、簡単にできる解決方法は以下の通りです。
①積載物(トレーラー本体)の水平を測る
②第5輪積載荷重を計測する
まず積載物(トレーラー本体)の水平を測ると後方が下がっていて見た目以上に後ろ荷重であったことが分かりました。
これは下記のように第5輪重心位置を下げることによって調整しました。
ちなみに時速60㎞でスネーキングしたのは穴が3つほど上で牽引していた時に起こっていました。
第5輪荷重分配
第5輪重心位置を下げることにより第5輪荷重を増加させることができ、被牽引車両総重量の1/10の重量である300㎏程度の荷重をかけることによって、低速域でのスネーキング現象を結果的に解消することが出来ました。
第5輪積載重量を計測する
こちらはヒッチボールにかかる重量が計測できる機械がUSアマゾンで販売されていますが、400$近くするので購入を見送り、コンテナ内装完成時に重量を計測しに行く予定があるので、そこの重量計で計測することにし後回しにしました。
見解としまして、第5輪荷重量はスネーキング現象(Sway)に関して密接な関連性があり、これを無視して牽引車両を運転するのは大変危険で、荷重の測定はしっかり行った方がいいです。
車両重量が1000㎏以下のトレーラーでしたら1/10つまり垂直荷重は100㎏程度ですので体重計で計測することが出来ます。
トーイングサイドミラーはビヨーンと伸びます
タンドラにはTOW HOLEモードという牽引モードが標準で装備されていて、トレーラー牽引時は4WDと牽引モードで走行しています。
それに加えて、トーイングミラーというサイドミラーがありまして、幅広の被牽引車を牽引する場合は、ご覧のように手動で引っ張ることによって両サイドミラーが伸びるという日本車では見たことがない仕様があり、しっかり左右が見えるようになります。
タンドラは乗用タイプの牽引車では、牽引特化型のトラックですが、それでもこの重量は・・・っていう感じです。
トレーラースタビライザーとバックカメラ
扉中央に写っているのがソーラーワイヤレスバックカメラです。小さなソーラーパネルがついていてUSBでも充電可能ですが、現在は完全にワイヤレスで運用しています。
運転席のワイヤレスモニターと連動しておりタイムレスで後方確認が可能です。
なぜこんな中途半端な高さに付いているかと言えば、使わないときに手動でオフにしなければいけないため、マグネットでどこでも付けれるのですがこれ以上高いとスイッチに届かないという理由で、この高さに取り付けています。
スタビライザージャッキについて
動画にして説明すれば早いのですが、文章で行かせてもらいます。
1本のスタビライザージャッキの許容重量は1tです。
4本ついていますので許容重量内です。
しかし許容重量と持ち上げられる重量は違いまして、このスタビライザージャッキだけで持ち上げてトレーラーのレベルを調整することは困難でした。電動ドリルを使っても上げられないのでジャッキとしては機能しませんでした。
トレーラー水平の出し方
トレーラーにはヒッチボールから分離するためにトレーラージャッキというものが付いています。
こちらをうまく利用することでスタビライザージャッキの上げる力を利用せず、下げるだけでレベルを取ることが可能になります。
まず牽引車とのヒッチボールを分離し、車輪止めをトレーラーのタイヤに設置します。
①トレーラージャッキを最大まで下げます。
②後部のスタビライザージャッキを最大まで伸ばします。
③筐体に水平器を設置しトレーラージャッキを上げます。
④水平になった所で前部のスタビライザージャッキを最大まで伸ばします。
あとは水平になるように各スタビライザージャッキを下げて調整します。
まとめ
晩酌しながら書いてたのでとりとめもない文章になってしまいましたので、まとめます。
トレーラーに載せるメリット
- 切り離すことが出来る。
- ドーリーを使うことで狭い場所でも設置できる。
- 維持費が安い
- 原動機や消耗品、交換品がほとんどないのでリセールバリューが良い
トレーラーに載せるデメリット
- 移動させる頻度にもよりますが、自分でけん引車を保有すると高くつく
- 重量があるのでO2シャーシでは危険
- トラックに載せる方が安全
- 運転がストレス、燃費が悪い、ヘッド車の消耗が早い
住居としての利用を想定していますので、頻繁に移動させる予定がなければ、けん引車は持たない方が良いと思います
トラベルトレーラーやキャンピングカーのような利用をしたいのであれば、トラックに載せるのが最適です。
価格としては、けん引車両(中古)とシャーシ(新品)よりも>中古の中型トラックの方が安いです。
トレーラーハウスとキャンピングトレーラーは利用目的が違いますので、そりゃそうだろという感想でしかないのですが、何かの参考になれば。<(_ _)>
この記事へのコメントはありません。