オフグリッドコンテナハウスの活用方法その①
コンテナハウスを作ろうと思った理由
実は自分の老後を考えたときに、生活費負担が極力少ないミニマムな生活を送りたいという願望がありまして、ついでに自由に移動できれば最高じゃないかと思いまして、このオフグリッドコンテナハウスを製作しています。
目的は住み替えれば生活が楽になる家。固定資産税無し、光熱費無し、住宅ローン無し、家賃無しを目指します!
究極にエコ(貧乏?)な生活を思い描いたら
物価高、燃料高、円安、光熱費の高騰などなど生活に苦しんでいる人にこそ見てもらいたい自由な選択肢の一つとして、一人もしくは二人なら車中生活でいいじゃないか。不自由なく車中生活できるなら家なんていらないんじゃないかというのが、今回の趣旨になります。豪華なセカンド車両で高所得者層を狙ったものではないという事を、最初にお伝えしておきます。
究極的な考えとして、畑とニワトリ小屋と通信環境とコンテナハウスがあれば生きていけるんじゃないか?
これらを実際に検証実験する必要があるという考えのもと、データなどを基にしながら発信していければ、自身の老後生活の参考に少しでもプラスになればいいなと考えています。
キャンピンカーやキャンピングトレーラーではダメなのか
コロナをきっかけに起こったキャンピングカーブームで高級志向のキャンピングカーが増えて、キャンピングカーやキャンピングトレーラーの価格高騰が止まらない状況になっています。キャンプブームは落ち着いたものの依然キャンピングカー市場の熱狂は冷めていない感じがします。
筆者はコロナ以前よりキャブコンと言われる王道キャンピングカーで車中泊やキャンプを行ってきた経験があります。
駐車場に止められるし、コンパクトで日本の旅に特化しており、世間でもとても人気があるタイプでこれ以上、旅にあと何を求めることがあるのか?というほど昨今のキャンピングカーの完成度は高いと思っています。
発電機を積んでいて、32インチのアンドロイドテレビで地上波も見られて、サラウンドスピーカーやミニPCも積載していました。
しかしいくら装備を整えても家の方が快適なので家に帰ってしまうのです。エアコン、トイレ、簡易シャワー、ミニキッチン、FFヒーター、無制限wifiなど生活に困らないほどの装備があったはずなのですが、旅には良いが住むには向いていないというのが自分なりの結論でした。
キャンピングカーやキャンピングトレーラーは旅をするためのもの
旅に特化して製作されているので、住居ほど居住性能は高くありません。
水の補給、汚水の排水、トイレの汚物処理、発電機のメンテナンス燃料補給などがどうしても必要になります。
筆者がコロナ流行前に購入したころは、新車車両価格850万円ほどでしたが、現在は同じモデルが1200万超と高騰していて、売り時だなと思ってほとんど使っていなかったので売ってしまいました。
もともとこの車も前述した理由の実証実験の一部でしたので、長く利用するつもりはなく、維持できるほど裕福でもなかったので、使用頻度が低かったという事は筆者の利用したい方法には上手くハマらなかったのかもしれません。
アメリカや欧州ではトレーラー暮らしは貧困イメージ
日本ではキャンピングカーやキャンピングトレーラーを所有する方々は家があり、マイカーとは別に駐車場があり、余剰所得でこれらの旅するための車を購入する費用を捻出しているわけですから、高所得者層が保有しているということが一般的と言えると思います。
しかしアメリカや欧州では、今でこそ高所得者が趣味で保有している方も増えましたが、一昔前まではトレーラーパーク(トレーラーを定置してライフラインを繋げている施設)などは、家を持たない貧困層が住む場所と考えられることが一般的でした。
しかし貧富の差が今後一層加速していく日本でこそ、この家を持たない車両生活という日本での新しいスタイルの選択肢も、生活多様性の一部として必要なのではないかと思っています。
家計のプライマリーバランス
これは一般的な家計のバランスを現したグラフです。
現在キャンピングカーやキャンピングトレーラーを保有している、又は保有しようとしている方の多くは可処分所得から食費や生活費を除いた本来貯蓄やお小遣いに回す余剰所得、10%の青い部分(お小遣い貯蓄)で購入したか、購入しようと考えておられます。
これを赤オレンジ黄色い部分で賄える車両を製作しようというのが、今回の意図になります。
所得は簡単には増えませんし、増えた所得は税金で持っていかれます。
10%青い部分(余剰所得)で購入するより、40%近くある家賃(住宅ローン含む)光熱費、自動車維持費を充てる方が、はるかに現実的で、毎月支払いに充てる金額を圧縮することが出来ます。
年収1400万円無いと新車のキャンピングカーは買えない
今まで書いてきたことを数字に落とし込んでみましょう。年間所得1200万円は年収1400万円(給与所得の場合)に相当します。
余剰所得10%をすべて新車のキャブコンキャンピングカー1200万円に充てたとして、総額1億2000万円の所得が必要です。
これを自動車ローン10年で組んだとしたら(金利は無視します)年間所得が1200万円ないとプライマリーバランスが崩壊し、生活のどこかにしわ寄せが来ます。
数年前まで新車キャブコン価格850万円程度の頃でしたら、年収1050万円ほどで購入することが出来ました。
これにまだ維持費や車両保険などを入れると、旅をするためだけにキャンピングカーを購入することは、平均年収の3倍もらっているパワー世帯か、もしくは生活の何かを犠牲にしなければ好きだけでは補うことが出来ないことが、グラフから見て取れます。
オフグリッドトレーラーハウス(コンテナハウス550万円シャーシ150万円)700万円として、グラフの赤オレンジ黄色部分を40%とした場合、余剰所得10%を充てなくとも自動車ローン10年で組んだ場合(金利は無視します)年間所得は175万円あれば通常の生活が出来る計算になります。年間所得175万円は年収260万円(給与所得の場合)に相当します。
旅やキャンプをする目的で1200万の車を買うと、年収1400万無いと生活バランスが崩れますよ。住むために700万のオフグリッドトレーラーハウスを買うには年収260万円あれば普通の生活が送れますよ。という話で、そもそもローンなんて組まないよというパワフルな方にはあまり関係ない話かもしれません。
結局何が得なのか
利用目的によって得にもなり損にもなるということが答えです。
旅をするために家やマイカーと別で車両を所有すれば道楽であり、住居として所有すれば生活であるということです。
同じ収入でも、どの収支バランスから支出しているかで大きな差が表れ、結果的に車両を住居とすることにより、支出を抑えて生活することが出来ます。
オフグリッドコンテナハウスは最大5450Wのソーラーパネルを配置することが可能で、晴天時1日(日照時間6時間)21800Whの電力を生み出します。
電気自動車を利用することで、ガソリン代金が不要になり、井戸水を利用することで水道代金が不要になります。
持ち家の方は家を売却したり賃貸に出すことで、より支出が少なく収支バランスが改善します。
燃料費、電気代高騰の影響を受けず安定し、住む場所に囚われずに自由に好きな場所を選択でき、生き方を縛られない自由だと思っています。但し車両生活を選択したことを後悔しない手段も同時に持ち合わせなければなりません。
リセール価値を高めることにより、好きな時に売却しその生活をやめられる選択肢を持つことが、リスクヘッジだと思っています。
これについては土地の選び方で述べることにします。
豊かに生活できるか
自給自足という言葉の通り、自身が消費する食料や電気、水を生産した場合は自身のための労働や投資や対価であって、これに対しては非課税であり、誰かのために行う労働ではありません。生活の本質から考えれば買ったり借りたりするよりも生産できるものは生産した方が高効率な手段と言えます。
いかに一般的な生活の質を落とさずに、生活が送れるのか、そして快適性はいかほどなのか。色々検証していきたいと思います。
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