オフグリッドトレーラーハウス製作記その⑪
洗濯乾燥機と冷蔵庫を設置
洗濯乾燥機と冷蔵庫を設置しました。
キッチンにあらかじめ仕込んでおいた排水用パイプに逆流しないように排水ホースを取り付けました。
試運転を完了して問題なく動作できています。
オフグリッド環境で乾燥機も回してみましたが、5kwインバーターですので乾燥機でも余裕の出力を保っていました。
冷蔵庫は後の消費電力グラフを見ても分かる通り、ほとんど電力を使用しませんでした。冬だからでしょうか。
洗濯乾燥機とIHコンロ
IHはビルトインじゃなくていい気もしますが、なんとなくビルトインを選択してしまいました。
キッチンの横に洗濯乾燥機があるのは日本では珍しいですが、海外ではキッチンと洗濯機が隣接しているスタイルが一般的なようです。
Wifiデータロガー管理画面
このような表示で何時にどれくらい発電されているか、電力をどれほど使用しているか、電力をどれくらい買ったかが表示されます。
横軸が時間で縦軸が電力(W)を表しています。青が発電量、赤が電力消費量、分かりにくいですが下に張り付いている紫が商用電力使用量です。
このデータは昨日のもので曇りで一時的に晴れたり雨が降ったりと変な天気でした。2025年1月28日場所は京都府中部です。
定期的に700Wほど電力を消費しているのが電気給湯器の再加温による電気消費です。お湯を使用しない冬季で一日7回~8回電力を消費しています。給湯器前面にスイッチが付いていますので夜間は切った方が省エネだという事が分かります。
このシステムでは売電許可が出ませんので、蓄電池がいっぱいになれば発電自体を止めてしまいます。つまり電力を捨ててしまいます。
そのため発電量の計測のため蓄電池が満充電にならないように日中の一定時間800Wのオイルヒーターで電力を消費して発電データを収集しています。この日の発電量は7.3kWでした。晴れた日中は2kwh発電しています。2.745kwのパネルを載せていて角度は0°平置きで太陽の日照角度の低い冬の発電量として72%出ていますので、角度をつければ80%ほど出るのではないかと思っています。
電気エラー
エラーNo.60
低温警告(BMS)
・バッテリー温度が著しく低い状態
①充電を停止して、バッテリーの温度が適切な温度になるまで待ってから、再度充電を開始してください。
②使用されているBMS管理画面などから、バッテリー本体に異常がないか確認してください。
③上記①&②で症状が改善されない場合には、バッテリーメーカー、または販売店までお問い合わせください。
設置翌日の朝にこのようなエラー表示が出て、アラームが鳴りやみません。
バッテリーのBMS温度を確認してみると画像の表示温度で0℃を下回っていませんでした。
バッテリーの充電動作温度が0℃~50℃、放電動作温度が-10℃~60℃と記載されています。
日の出前の外気温は氷点下まで下がっていますので、単純に寒かっただけなんだろうか、何をしても警告音が消えません。
バッテリーの電源を落として、インバーターの電源を落としたり、設定を色々やり直してみましたが、周囲温度は6℃~8℃ほどあります。午前11時になってもエラーが出たままです。
何やってもダメなので説明書にある通り改善されない場合はメーカーにお問い合わせとありましたので、リョクエンサポートに電話して、BMS温度表示が0℃を下回っていないのに充電再開されないのはなぜか?と聞いたところメールで回答しますとのことでした。
現在8日間経ちましたがまだ何の回答もありません。
解決方法(ペットヒーターをバッテリー背面に設置)
1月21日早朝から鳴り出した低温アラームは午前11時30分にやっと自然解消されて充電が再開されるようになりました。
次の日の朝同じ現象が起きれば対応しようと思い、次の日を迎えると全く同じ状態の警報が鳴っています。
ここで石油ファンヒーターを機械室に入れて強制的に暖気してみると、すぐに警報が消えて充電再開されるようになりました。
ここまでの状況から、単純に寒いだけという結論に至り、説明書にも書いていませんのであくまで他のバッテリーBMS機能からの予測ですが、0℃で充電停止、警報。5℃で充電再開、警報解除というようなメモリがあるのだと思います。サポートからの回答もないのであくまで予想です。
調べているとこちらのバッテリーにはバッテリーヒーターが内蔵されていないことが分かりましたので、BMS連動型フィルムヒーターを設置しようかと思いましたが、費用が高いので、まずは簡単なことから始めようと思い、機械室に爬虫類や農業ハウス用のサーモスタットを設置して、セラミックヒーターのようなもので5℃以下に下げないようにすることを思いつきました。
しかし機械室全体を温める必要もないので、最終的に家にあった犬や猫に使うペットヒーターをバッテリー背面に挟み込み、分電盤上のコンセントにスマートプラグを設置して、深夜0時~翌朝8時まで毎日同じサイクルで通電するという方法を取りました。
機械室全体を加温するよりもペットヒーターは消費電力が少なく、スマートプラグで時間管理をすることで面倒な設定不要でメンテナンスフリーです。ペット用ヒーターですのでサーモスタットが内蔵されており43℃を超えることはなく、バッテリーヒーターとして十分使用可能だと思います。
実際にヒーターを設置してから現在まで8日間一度も低温警報は鳴りませんでした。
バッテリーの温度がシビア
バッテリーの充電温度が0℃~50℃という範囲で判定がシビアだという事が分かりました。
これは屋外や密閉した物置などでは対策をしないとまともに動作しないという事になります。
寒さ対策は外気温が氷点下を下回る場合に、バッテリーにペットヒーターをくっつけるという事で解決しましたが、今度は夏の暑さ対策です。電力を使用するとハイブリッドインバーターの放熱量が高く、機械室は2立米ほどですので換気をしなければすぐに50℃を超えてしまうことが予想されます。
以前にも説明しましたように海上コンテナには前方2か所と後方2か所に通気口があります。
機械室にも有効な通気口が高い位置に2か所ありますので、低位置に換気扇を取り付けることで、機械室全体の空気の入れ替えが可能になります。
鉄板に穴を開けるのが大変なのと換気扇フードを取り付けなければならなかったりと壁面や天井換気は雨漏りなどのリスクもあり、いろいろ検討した結果、雨漏りリスクや換気扇フード不要の床の木材に穴を開けて換気扇を設置することにしました。
これでバッテリーの温度対策は春と秋にペットヒーターと換気扇の電源を繋ぎ変えるだけという簡便さです。運転時間はスマートプラグで管理が可能で夏場の日中だけ換気扇を運転するという設定になるかと思います。
換気扇の換気能力は85立米/1hで消費電力は2W静穏タイプです。同じサイズで120立米/1hの4.7Wタイプもありましたが、2立米の機械室の換気に85立米あれば1時間に42.5杯分の空気を入れ替えることが出来るので、消費電力の少ないタイプを選択しました。
設置する場所の容量と通気口のサイズや空気の流れを考えて十分排熱できるような機器の選定と、空気循環経路の設置が有効かと思われます。
ハイブリッドインバーター使い心地
サポートがないのと設定項目の複雑さで、なかなか最適解が見いだせずにいます。使いながらデータを監視しながら生活スタイルに合った設定を模索していくという形が、現在のハイブリッドインバーターと蓄電池の立ち位置でしょうか。
すべてがフルオートというわけにはいきません。細かい点はまた書ければ書いていこうと思います。
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